♦ 『人間ドック』のお勧め ♦

     

 4月から新年度が始まり、国民健康保険の対象者にはピンク色の特定健診案内の封筒が、75歳以上の方には黄緑色の後期高齢者健診案内の封筒が、届いていると思います。 当院ではそれぞれの健診の対象医療機関となっておりますので、健診ご希望の方は、お申し込み下さい(要予約)。(当院の健診は、国保と後期高齢者健保のみです)

       

 通常、保険診療で行なう諸検査は、あくまで日頃かかっておられる病気に関連するものしか出来ないので、全身を広く調べる検査は、「健診」で対応することとなります。 ただ、一般的な健診自体の項目は内容が非常に限定的で、私自身はいささか物足りない内容と考えています。 できれば定期的に「人間ドック」を受けていただきたいです。 国民健康保険の特定健診や後期高齢者健診を利用して、人間ドックを安く受けることができます。 詳細は、各健診の封筒に同封されている案内文書をご参照ください。 組合健保等の方も、人間ドックに対する補助が出る場合が多いので、保険組合にお問い合わせください。

 (院長)

     


     

● 健康に関する最近の論文から ●

    Medical Tribune 誌より、抜粋・改変

     

① 『自分は実年齢より若い』と感じている人は長生き?

 英国で6,500例(平均年齢65.8歳)の住民データを解析し、「実際の年齢よりも老けていると感じている人と比べ、若いと感じている人では死亡率が約40%低いことが示唆された」とする研究結果が報告されました。 特に以後8年間の心臓血管疾患での死亡と強く関連していたとのことです。 「自分が若い」と感じる人が、積極的に運動したりするなど健康を保とうとする意識が高いことなどが要因として考えられるとのことです。「病(やまい)は気から」と言われますが、それを裏付ける結果と言えるかも知れませんね。

(院長)

     

② 『座ってばかりの生活』では死亡率が高まる(カナダでの研究より)

 デスクワークやテレビの視聴などで椅子やリクライニングチェアに座ったままで過ごす時間(坐位時間)が長い人では、こうした時間が短い人に比べ、全死亡やがん、心臓血管疾患、2型糖尿病リスクが高いことが、カナダでの研究からわかりました。 中でも2型糖尿病リスクは約90%上昇することが示されました。

 一方、欧州からは運動不足の人がわずかでも運動することで死亡リスクが低下するとの報告もあります。 これらの研究から、可能な限り坐位時間を減らし、少しでも運動の習慣を身につけることが、死亡リスクを減らすことに大きくつながることが改めて示されました。 やはり運動が健康の基本ですね。

(院長)

    


    

● 認知症を予防するために: 運動編 ●

    

 近年、認知症は生活習慣の改善で予防できる可能性があることがわかってきました。 前回は、認知症予防に役立つ食事について掲載いたしました。 今回は、運動を取り上げたいと思います。

    

 認知症予防や進行を抑えるのに、継続的な運動が効果的であることがわかってきました。

 運動の強度は「楽」から「ややきつい」と感じられる程度が目安です。楽しみながら行うと脳が活性化するため、認知症予防の効果がさらに上がることが期待できます。 各自治体の介護予防教室などを利用するのも良いでしょう。

     

 ★認知症予防効果を高めるため、国立長寿医療研究センターが、体を動かしながら、脳を鍛える「コグニサイズ」を開発しました。

 コグニサイズは、認識(コグニション)と運動(エクササイズ)をあわせて作った新しい言葉で、認識課題と運動課題を同時に行うことが特徴です。

 すなわち、頭を使い、声を出しながら、体を動かす体操です。 数字を数えたり、しり取りをしたりしながら足ふみや散歩をする・・・といった方法です。 「頭と体を同時に使う」ということがミソです。

 この紙面では詳細をお示しできにくいので、インターネットで検索(「コグニサイズ」で検索)していただくか、書籍(『新開発!国立長寿研の4色あしぶみラダー: 認知症予防のための脳活性化運動コグニサイズ入門』)をご覧下さい。 

     

 コグニサイズをおこなう時は、ケガや転倒に注意し、準備体操や水分補給は十分おこなうことが重要で、痛みや疲れを感じたら休憩をとり、1つの課題に慣れてきたら新しい課題にするなど、変化を入れると非常に良いとされます。 短時間でもいいので、毎日行なうことが大切です。

 (院長)

   


      

♡ 5月に思うこと ♡

 看護主任 佐野亜紀

     

 風薫る季節になりましたね。 スギ・ヒノキの花粉症の方もホットしますね。 この時期、花や新緑が美しいお宅が多いです。 通勤中に色と香りに幸せをもらっています。 それから、ホトトギスも渡って来ましたね。 高く済んだ鳴き声を聞くと心が軽くなります。 ただ、ウグイスに托卵する事や、黒っぽくて小型のカラスのような姿を見てからはファンを降りました。

 泉北地区は緑も多く色・香り・音を楽しみながらの散歩も楽しいですね。 皆さんのお気に入りコースがあれば是非、教えて下さい。

      

 ただ、昼間は気温が上昇しますが暑さには体がまだ慣れていません。 熱のこもりや、発汗での水分量の不足が血圧を低下させてめまい・ふらつき・頭痛が起こりがちです。 水分・衣服の調整に気をつけてこの季節を楽しみましょう。 個人的にはこの時期、アイスの新製品がとても気になります。

   


     

♡ 美肌?! プラスα ♡

 事務主任 佐藤雅代

      

 これから少しずつ暑い日も増えてきて汗が気になる季節になってきます。 先日有名人の方々が石鹸を使わず身体をお湯で流すだけで美肌をキープしているとの情報が・・。 私も以前はナイロンタオルで身体をゴシゴシ洗っていましたが、皮膚にはよくないと聞き、綿のボディタオルに変えて使っていました。

 しかし最近はさすがに石鹸なしでは抵抗があり、素手で身体を洗うようになりました。 すると足指を洗う時には指の間を大きく広げるように洗うと冷え予防に、ふくらはぎを下から上にマッサージするように洗うとむくみ改善に、背中を洗おうと手を後ろに回して頑張っていると始めは少ししか洗えなかった背中のだんだん中央まで手が届くようになり肩甲骨が動きやすくなって肩こりの改善になってきています。

 そして女性の方にぜひおすすめしたいのが胸を洗うときに乳がんの自己検診が毎日出来るということです。 美肌になるか真偽のほどはわかりませんが、プラスαはある気がします。 興味がある方はお試しあれ!!

   


    

 ♣ (久々に)「院長の好きな言葉」シリーズ ④ ♠

    「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」

     

 「ねんねんさいさいはなあいにたり さいさいねんねんひとおなじからず」と読みます。

 唐代の詩人、劉(りゅう)希夷(きい)(651~680?)の「白頭(はくとう)を悲しむ翁(おきな)に代(か)わりて」と題する詩の第4節です。

 「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」:「寒い冬が終わって春になると、昔年と同じように花は美しく咲くけれど、一緒にこの花を見た人はもはやこの世にはいない・・・」 自然の悠久(ゆうきゅう)さと人間の生命のはかなさを対峙(たいじ)させて人生の無常を詠歎(えいたん)した句です。

       

 (もう時期が過ぎましたが)桜花爛漫(おうからんまん)の季節を迎えると、いつもこの句を思い出しては、花々を見ながら口ずさみます。

 昨年花々を見て春の到来を喜んでおられたであろう方々のうち、幾人かこの世におられない方のお顔を思い浮かべ、人生のはかなさをつくづく感じ入ります・・・。 だからこそ、少しでも悔いが残らないように毎日を過ごして行く、一日一日をしっかりと生き切る、そして、ご縁あって日頃お顔を合わせる人達と、仲良くおつき合いする・・・。 そういう気持ちを思い起こさせてくれる句です。

 (院長)