院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
当面の休診日のお知らせ
当面の休診予定日をお知らせいたします。
お間違えのないようご注意下さい。
*7月:7月1日(土)、7月22日(土)は休診。
*8月:8月14日(月)~19日(土)は夏季休診期間となります。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は必ず電話にてご確認の上、ご来院下さい。
院長、地域誌「堺人」に掲載される!
堺の地域雑誌「堺人」第3号「堺の医家」特集で、「堺の医師の顔7人」の一人として取材を受け、1ページ全体の記事として掲載されました(47ページ)。過分な取り扱いで、いささか恐縮ですが、私どもとしても大いに励みになりました。これからもより一層、がんばって行きたいと思います。掲載誌はクリニックの受付に置いておりますので、よろしかったらご覧下さい。(堺市内の書店でも売っています。)
院長の診察室から・・・
普段の診療で感じたことのうち、患者の皆様にこの時期ぜひ知っておいていただきたいことを、改めてまとめて掲載させていただきます。(院長)
(1)「まだまだ水分が足りません!!」
毎年、春から初夏にかけて、老若男女を問わず、「ふらつき」「だるさ」等、身体の変調を訴える方が増えます。私の診るところ、大半の方が「水分不足」が原因です。急な温度上昇に身体がついて行かず、血管が広がって急に血圧が下がってしまうのです。特にご高齢の方は「のどの渇き」を自覚しにくいので、感覚だけを頼りにしていると「つい水分をとらずに長い時間経過している」という状況に置かれます。また、若い人でも、睡眠不足や過労、ストレス等で自律神経系の変調を来たすと、容易に上述の低血圧反応を起し得ます。
この時期の注意点をまとめると次のとおりです。
●水分をこまめに取る。食事時はもちろん、食間も。特に入浴の後のみならず、入浴前にも取る。
●熱がこもらないように。温度上昇にこまめに対応!
●睡眠不足、過労を避け、自律神経の乱れを回避。
(2)ヘルペスの発症に注意!!
前の記事と関連しますが、この時期、身体の抵抗力が弱りやすく、ヘルペスが発症しやすくなります。ヘルペスとは、幼少時に「水ぼうそう」を起したウイルスが、身体の中に長い時間じっと潜み、抵抗力が落ちた時点で、痛みを伴う発疹が身体の一部に出現する形で再びあばれ出したものです。発症の際、発疹が出る前に痛みが先行することが多く、発症初期には診断が難しいことがしばしばです。
たとえば、持続的な痛みを訴えられるのに、痛みの部位を押さえても痛みなく、診断に困っていると、2日ほどたってから同部位に発疹が出現し、ようやくヘルペスとしての治療に取り掛かれたという例もありました。
院長の私も梅雨の時期、顔面にヘルペスが発症して眼の周りがひどく腫れるということがよくあります。皆様、お互いに、無理しないように気を付けましょう!
医療「改悪」法案、とうとう可決!
高齢者にますます厳しく
去る6月14日、「医療改革法」が成立しました。高齢者を中心とする窓口負担増と、新たな高齢者医療制度の創設が中心ですが、これからの医療やご負担のポイントをご説明いたしましょう。
●本年10月から・・・・・・・・・・・・
▼70歳以上の高齢者で、一定所得(夫婦で年収520万円、単身で年収383万円)以上の方は、窓口負担が3割へ(現在2割の人のみならず、現在1割負担の方の一部も含まれます!)。
▼70歳以上の高齢者の長期入院における、食費・居住費が全額自己負担(保険外負担)へ。(1ヶ月あたり、3万円弱の負担増となります)
●平成20年4月から・・・・・・・・・・
▼70~74歳の高齢者でそれまで1割負担だった人: 窓口負担が2割へ。
●高齢者医療制度の創設(平成20年4月~)75歳以上の全ての高齢者から保険料徴収(年金からの天引き):当初は月6,200円程度。
●保険料徴収の徹底化(平成20年4月~)
▼国保加入の65歳以上の方の保険料を年金から天引き開始。
▼保険料を払えない75歳以上の人の保険証取り上げが可能に!
●療養病床の大削減(平成24年3月までに) 現在38万床 → 15万床へ(-23万床) (介護施設や在宅へ、強制退院させられる人続出!)
こうやって記事を書いていても、これからの高齢者はどうなるのだろうと暗澹たる思いになります。高齢者は介護保険料に加えて新たな医療保険料が生じ、所得税や住民税の控除がなくなり、さらに医療機関にかかると窓口負担が2倍以上になる・・・。消費税も上がるだろう・・・。重篤な病気になっても長期入院が出来なくなり、介護施設に入れなければ、自宅で療養するしかなくなる・・・。しかし、政府はまだまだ負担増を画策しています。
▽カゼ薬やシップ薬など、一般薬として薬局でも買えるような薬の代金は、医療機関にかかった場合でも保険がきかなく(全額自己負担に)する
▽医療費の一定額まで、保険がきかないようにする
などです。少子高齢化社会の到来で、負担増は避けられない状況の中、現在「若い」人もこれからは「病気をしない」対策が必要です。メタボリックシンドロームに該当するする人、タバコを止めようとしない人など、ご自身の将来のために、「あとの祭り」にならぬように、どうか状況を改善するように努力して下さい。これからの時代は、高齢になって病気すると大変です。「健康に」長生きするためには、若い時からの努力が不可欠です!!健康のための努力をしないで病気になっても、もう国は助けてくれません。また、これからは国は何もしてくれないということを前提に、晩年のための資金準備を十分にしてください。 めじろ押しの医療改悪の阻止に向け、当院でも署名活動など、患者の皆様にご協力をお願いする機会を持って行きたいと思いますので、その時はどうぞご協力をよろしくお願いいたします。(院長)
医療とはあまり関係ないことで恐縮ですが・・・
院長の「言いたい放題」
(1)安易な借金ぐせに今こそ注意!
最近、コンビニや自販機などで携帯電話を読み取り装置にかざす光景をよく目にします。この「おサイフ携帯」の普及は、クレジットカード各社が収益拡大の最大武器と位置付け、若年者を中心に利用拡大を狙って来ているのです!小額の支払いごとの決済で得られる手数料の積み重ねで大幅な増収をもくろんでいるだけでなく、「手軽にカードを利用する「クセ」のついた利用者を増やす」目的があるのです。こうした利用者は、比較的抵抗なくキャッシングやリボ払いも利用し、「おサイフ携帯」で買い物をし、足りない分はキャッシングし、その返済にリボ払いを選んでいれば、一体自分がどれだけの借金を抱えているのかわからなくなり、カード会社にとっては、小額決済手数料と金利の両方をもたらす「優良顧客」となるのです。問題化している多重債務者につながる危険もあり、「おサイフ携帯」を使いこなすことがかっこいいと思い込まされる戦略に惑わされないように、若者たちに訴えたいです。
(2)日本人の自然感覚を大切に!
日本人は自然の中に様々な神様がいるという感覚を大事にしてきました。八百万(やおよろず)の神を信じることは日本人の「幼稚さ」として恥のように感じてきましたが、このごろはそれが素晴らしいことと思うようになりました。「山川草木悉有仏性」(さんせんそうもくしつうぶっしょう:自然はことごとく仏を有している)という風に、自然に畏敬の念を持つことは、人間が自然を思うようにできるという近代文明の傲慢さの反省を促しますし、「◯◯のおかげ」と感謝する謙虚さ、さらには自然との「共存共栄」の思想につながります。また、一神教の文化をもつ欧米やイスラム諸国などは異文化の存在を許容できず、不幸な戦争にはしりがちですが、「神仏習合」などいろんな神仏を受け入れることのできる心の柔軟性は、国際紛争の多い中で貴重と考えます。国際社会で日本が果たせる役割がもっと多いはずだと思います。 日本人よ、がんばれ!!(以上、院長)