院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
当面の休診日のお知らせ
当面の休診予定日をお知らせいたします。
お間違えのないようご注意下さい。
*7月:7月2日(土)、7月30日(土)は休診いたします。
*夏季休診期間:8月14日(日)~21日(日)の期間は休診いたします。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は必ず電話にてご確認の上、ご来院下さい。
暑さ対策は出来ていますか?
寒さや冷えに対してはどなたも敏感でむしろ過剰なほど対策を講じておられますが、『熱がこもる』ことに対しては無頓着な方が非常に多いということを普段の診療で感じます。例年、春から夏にかけて、「ふらつく」「体がだるい」等の諸症状を訴える方が多いのですが、「熱がこもる」ことで全身の血管が広がり、血圧が下がり過ぎてしまっていることが原因の多くを占めています。涼しい格好をする、水分をしっかりと摂ることで、大半の人は治ってしまいます。特に、風呂に入る直前と直後にそれぞれコップ1杯の水を摂ることをお勧めします。高血圧でない方では、少々荒療治ですが、風呂上がりに冷水を体に浴びることが「広がった血管をキュッとしめて」低血圧を予防する自己鍛練となります。
特にご高齢者は温度感覚が鈍く、夏場室温がかなり高い状況でもそのまま過ごされている場合がよくあります。さらにご高齢者はのどの渇きを自覚されないことがよくあり、脱水手前で過ごされていることをたびたび目にします。自分の感覚だけに頼らず、環境の温度調節、水分摂取を意識してお過ごし下さい。
これから夏本番となりますが、ここ数年来毎夏猛暑続きで、そのため熱中症での死亡者が増加しています。熱中症とは、高温多湿の下で体温調節や血液循環の働きがうまく行かなくなり、頭痛、めまい、全身倦怠、けいれん、さらには失神し、手当が遅れると死亡に至る病態です。屋外の作業や行動はできるだけ直射日光を避け、熱がこもらないよう通気性の良い服装をし、帽子着用、発汗の多い場合は特に水分や塩分をこまめに摂る、無理をせずこまめに涼しい場所で休憩をとる等の予防策が必要です。症状が軽くても、頭痛、めまい、全身倦怠が出現したら既に病状は進み始めています。涼しい場所で扇風機の風などで体を急速に冷やし、スポーツドリンクをしっかりととり、安静にすることがまず必要です。しかし、意識がもうろうとするなど、状態が良くない時は、救急受診が必要で、一刻を争う場合があります。
熱中症は単に真夏の日中の屋外だけの出来事ではありません!夕方でも頻発していますし、熱のこもった室内でも起こり得ます。熱中症は誰にでも起こりますゾ!(院長)
肺炎球菌ワクチンをご存じですか
肺炎は日本人の死因の第4位、ほとんどが65歳以上です。その肺炎の原因菌で1番多いのが肺炎球菌です。この肺炎球菌は健康な人の口腔内でもよく存在し、抵抗力の弱る高齢者で肺炎を起すこととなるわけです。日本では予防接種法の対象ではありませんが、呼吸器の専門医らは、抵抗力の弱い方や高齢者には『肺炎球菌ワクチン』の接種を勧めています。約8割の人に効果が認められ、1回の接種で約5年間の効果があると言われています。ただ、脾臓摘出している人以外は保険がきかず、1回の接種に約6千円(普段通院している人)~8千円(新患)かかります。詳細につきましては、院長・副院長、職員にお尋ね下さい。(接種は要予約)(院長)
患者さんからのお勧めテクニック
脚へのシップ薬のはりかたのコツ
私どものクリニックをかかりつけにしていただいている患者の◯◯光代様、診察時に「どうしたら脚に貼ったシップがはがれずに貼り続けられるか」ということが話題になり、「皆さんにぜひお勧めしたい方法があるのよ」と教えていただきました。(以下にお示しいたします。)
使い捨てのパンティーストッキング(厚手のしっかりした生地のものがお勧め)を用意します。下図(※)のように切り、残した真ん中の部分を折り返して二重にして、シップを貼ったところにサポーターのように覆います。するとしっかりとシップが保持されるというわけです。(※図は省略)
◯◯光代様、有難うございました。
何か「みんなにお勧めしたい」という情報やコツを知っておられる方は、ぜひお知らせ下さい。(院長)
ご存じですか?「いろは歌」は 『あの世』を描いた歌だった!!
「いろはにほへとちりぬるをわかよ・・・」の、いわゆる「いろは歌」は、皆様よくご存じですが、実はあるお経を翻訳したものということをご存じですか?「夜叉説半偈」という、「あの世」のことを説いた短いお経です。
『色は匂へと散りぬるを 我か世たれそ常ならむ 有為(うゐ)の奥山けふ越えて 浅き夢見し酔(ゑ)いもせす』:「いろは歌」に漢字をあてはめて書き記すと以上の通りになります(古文ですので、濁点を補って読んで下さい)。
前半は、こちら側(この世)のこと。「花の色が衰えていつしか散るように、誰でもこの世にて生き続けることはできず、いつか死ぬ。」 後半は、本人にとっての死の描写で、「有為の奥山」は「この世」と「あの世」の境で、それを「今日(けふ)越えた」、すなわち「今日死んだ」ということで、次に、死んだ直後の、あるいは、死につつある過程での、本人の気持ちが述べられています。「死んでみると、なんだか全てがはっきりすっきり見える。振り返ってこれまでの人生を見ると、まるで浅い夢、あるいは、酔っぱらっていたとさえ思える。」だから、これからは『浅い夢は見るまい、酔っぱらいもするまい』と宣言されているのです。「有為の奥山」の向こうには、「無為自然」の世界が想定されているのでしょう。なんと綺麗に「いろは歌」でまとめられているのでしょう!ご興味のあるかたは、下記の本をご覧下さい。(ただし、特に後半部分が難しくて途中からついていけなくなりました。)(院長)
「死んだらどうなるの?」玄侑宗久著(ちくまプリマー新書)(筑摩書房 定価720円+税)
嶋田クリニック 健康教室のご案内 第16回健康教室講座
『“正しい入浴法”について』
久しぶりの健康教室です!!(4月の「すまいるセンター」での講演を再演いたします。)
入浴は、血流改善効果や心のリラックス効果など効用は大きいですが、その反面、転倒事故・脳卒中・心筋梗塞など、トイレと並んで、ご高齢者の有害事象のもっとも起こりやすい場の一つです。 安全に入浴するためのコツを院長がお話しします。
◎日時:平成17年7月28日(木)
午後1時30分~(約1時間)
◎場所:栂文化会館3階研修室
※参加費無料。資料準備の都合上、参加ご希望の方は受付までお申込み下さい。当クリニックの患者さん以外の御参加も歓迎いたします。