院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
◆ 当面の休診日のお知らせ ◆
当面の休診予定日をお知らせいたします。
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*2月: 2月6日(土)、2月20日(土)は休診。
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虎(寅)にまつわる格言・ことわざ
・・・年始恒例、院長が、辞書と首ったけで調べました
皆様、明けましておめでとうございます。今年は十二支三番手の寅年です。 「寅」は春が来て草木が生ずる状態を表わしているそうです。 また、ひく(引)、つつしむ(敬)、大きい(大)という意味もあるそうです。 なお、「寅」は方角で東から北へ30度の方向、時間ではおよそ午前3時~午前5時を指し、旧暦1月を「寅の月」と呼びます。
年始恒例のことわざ調べ、年頭にあたり、虎(寅)にまつわる格言・ことわざを調べてみました。動物の「虎」と言えば、まずは「恐ろしいもの」というイメージがありますが、ことわざの世界ではさらに「意気盛んなもの」「優れたもの」という意味合いでも使われています。余談ですが、酔っぱらいもトラといいますね。
●虎の尾を踏む
まさに、非常に危険をおかすことのたとえですね。きわめて危険な場所や状態のたとえ。 ●虎口(ここう)
虎口を脱する、虎口を逃れる、などのように使いますね。
●虎口を逃れて竜穴に入る
一つの難を逃れてさらに他の難儀にあうこと。虎から逃げ出すことは出来たのに、今度は竜の穴に入り込んでしまうという災難! まさに「踏んだり蹴ったり」「泣き面に蜂」ですね。
●虎の口より人の口恐ろし
虎による被害なら防ぎようもあるが、人の陰口や中傷は防ぎようが無く、恐ろしいものだということ。虎も恐いが人の方がもっと恐ろしいのですぞ!
●虎穴に入らずんば虎子を得ず
虎の穴に入らなければ、虎の子を生け捕ることはできない…ということから、危険をやるような勇気がなければ大きな成功は望めない!
ということ。
●虎に翼
強い者・威をふるう者に、更に勢いをそえることのたとえ。類義語:鬼に金棒、走る馬に鞭など。
●虎の威を借る狐
自分は弱いくせに強い者の力をかさにきて威張ること。狐が虎に捕まった時、狐は「私は天帝の使いだから食べてはいけない。その証拠に私と一緒に歩いてみなさい。森の動物たちは恐れをなして皆逃げてしまうから」と言うので、虎は狐と一緒に歩きはじめた。すると虎を恐れた動物たちは一目散に逃げだしたので、虎は動物たちが狐を恐れて逃げ出したのだと思い、狐の言葉を信じ、狐を食べなかった。…という中国の故事から。 こういう人いますね。
●虎の子
とても大切にしている物のこと。 虎は我が子を非常に大切にすることから。
●虎の巻
中国の兵法書 「六韜(りくとう)」 の中の編名 「虎韜(ことう)」 から出た語で兵法の秘伝を記した書。 転じて、芸道などの奥義を述べた書のこと。 しかし現代では、教科書を解説した簡便な自習書や軽便な解説書や指導書、講義の種本など、いわゆる「あんちょこ」を示す場合が多い?
●虎は死して皮を残し人は死して名を残す
日々の行いを精進し立派な生き方をするように心がけましょう…という戒めの言葉です、ハイ。
●竜虎の争い
虎や竜同士が戦うように、二人の強い者が戦うことのたとえ。 阪神タイガースと中日ドラゴンズの戦いと早合点しそう!・・・しかし、今年は虎年、阪神タイガースの年! 虎視眈々(こしたんたん)(虎が獲物を狙って鋭い目でじっと見下ろすように、じっと機会を狙っている様子)と優勝を狙いたいもんですなア。「張り子の虎」(弱いくせに虚勢を張る者のたとえ)で終わらぬように・・・。 騎虎の勢い(きこのいきおい)でがんばれ!(院長)
・新型インフルエンザの今後の動向とワクチン接種の予定について・
昨年は新型インフルエンザの振り回されましたが、昨年12月位から流行の勢いが落ちてきたようです。しばらく春先までは「季節性」のインフルエンザの方が流行するのではと予想されています。しかし、かつての新型インフルエンザ(1918年スペイン風邪、1957年アジア風邪、1968年香港風邪、1977年ソ連風邪など)は2年くらいは流行が続きました。 今年の春頃から「季節性」のインフルエンザと入れ替わって、再び大流行する恐れが大いにあります。 予防法や治療法は「季節性」「新型」いずれも同じですので、手洗いやマスク、うがいを習慣として今年も1年通じて励行する必要があります。
ワクチンについては皆様もずいぶんとやきもきされ、情報に振り回されてきたことでしょう。「新型」インフルエンザワクチンはその時期時期に接種対象者が限定され、医療機関への供給本数も少量でありましたが、1月下旬頃から広く打てるようになりそうです。 ただ、大部分が外国産のワクチンとなる予定で、アジュバントというワクチンの効果を高めるための添加物が入っており、副作用が許容できるものかどうかの見極めが必要となります。
いずれにせよ、当院でも接種できるようになりましたら、院内や入り口への掲示や、インターネットのホームページにてお知らせいたしますので、ご注目下さい。 なお、「季節性」のインフルエンザワクチンもわずかながら在庫がありますので、接種ご希望の方は受付までお問い合わせ下さい。(院長)
・周囲に幸せな人が多いと自分も幸せ?・
米国で実施された、人間関係と「幸福度」の関係を調べたユニークな研究の結果が権威ある国際医学雑誌に掲載されました(BMJ)。「幸福度」をある尺度で評価して解析した研究で、幸福な人は互いに関係を持ち、集団を作る傾向があり、ある人と直接的に関係する人(友人、配偶者など)が幸福であれば、その人自身も幸福である可能性が高く、この関係は、3段階(友人の友人の友人)まで成立したとのことです。 「将来に希望を持つ」「人生をエンジョイしている」などと前向きに考えることが周囲にも良い影響を与えることになるのでしょう。 愚痴ばかり言う人よりは、前向きな人とつき合うのが良いでしょうし、自分も周囲をハッピーにする存在になるように目指しては如何でしょうか?(院長)
☆☆☆院長の読書感想特集☆☆☆
このお正月休み、久々に読書三昧出来ました。院長の独断と偏見ですが、お勧めの本をご紹介!
◇幻冬舎新書:「脳に悪い7つの習慣」 740円+税
「脳は気持ちや生活習慣でその働きが良くも悪くもなる。脳に悪い習慣をやめるだけで頭の働きが倍増する」と表書きに書かれていますが、そのことが脳のしくみからわかりやすく書かれています。 たとえば、「嫌だ」「疲れた」と愚痴を言うとかえって脳の働きを抑え込んでしまい、余計に疲れて能率が落ちる。どうせやるなら前向きに捉えてがんばる、楽しみや良い面を見ながらやる!前述の記事に関係しますが、『愚痴ばかり言う人はまわりの人を疲れさせ、不幸の連鎖をひき起こし、前向きな人は周りをも幸福にする』という根拠もここに書いてありました!!
◇新潮社:「風花病棟」(帚木蓬生・著) 1500円+税
著者は現役の医者で作家でもあり、医者と患者との自然な心の通い合いなどが描かれている短編集です。それぞれの物語はドラマティックではありませんが、日常診療における医者たちの心のうつろいが赤裸々に書かれていて、読みながら自分も今まで出会った患者さんたちのことを思い出し、不覚にも涙を流しました。 医者の側から書かれた小説ですが、医者たちがどういうことを考え、思いながら診療にあたっているのかをご理解いただくのも良いかなと思いますのでお読みいただきたい一冊です。
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誌面が終わりに近づきましたので、紹介だけさせていただきます。これらもなかなか面白かったです。
◇ ヴィレッジブックス新書:「散歩でわかる経済学」740円+税
◇青春出版社:「冥途の旅はなぜ四十九日なのか」数学者が読み解く仏教世界 780円+税