院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
◆当面の休診日のお知らせ◆
当面の休診予定日をお知らせいたします。
*11月:11月14日(土)、11月28日(土)は休診。
*12月:12月2日(水)、12月5日(土)、12月26日(土)は休診いたします。
*1月:1月16日(土)、1月30日(土)は休診。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は予め必ず電話にてご確認下さい。
<年末年始の休診予定>
★12月28日(月)午前診で、年内診療 最終です。(12月28日午後~1月5日休診)
★1月6日(水)午前診より、年始診療開始。
☆☆インフルエンザワクチンの実施についての実情☆☆
● 季節性インフルエンザワクチン実施について:
昨今の新型インフルエンザの流行のため、例年の季節性インフルエンザワクチンの製造を2割以上減らして、新型インフルエンザにするワクチンの製造に振り向けられました。 そのため、例年の季節性インフルエンザワクチン対象者を2割以上減らさざるを得なくなりました。 さらに、ワクチンの製造には半年以上費やされるため、不足する分の新たな製造は季節性のインフルエンザ流行期(年末~2月頃)には間に合いません。 よって、今期、季節性インフルエンザワクチンを打てなかった方々には、キャンセル待ち等で余っている分が尽きれば、もう打っていただくことが出来ません。 10月20日頃から、昨年打たれた方に限定して季節性インフルエンザワクチンの予約を取り始め、10月末頃には一旦予定数に達してしまいましたが、11月24日から新たに入手出来た分の、季節性インフルエンザワクチンの再予約受付を開始しました。 クリニック受付に直接来られた方のみ予約(お一人につき1名分に限定)させていただき、先着順となります。恐らく数日で予約終了となる見込です。今後、断わざるを得ない方々には、上記の事情をどうかご賢察いただき、ご了解をお願いいたします。
● 新型インフルエンザワクチン実施について:
当院に割り当てられる本数が少なく、定期通院患者様に限定の上、打つべき対象者には担当医から直接個別にお声掛けした方のみといたしております。 よって、患者様からの予約は受け付けておりません。 当方からお声の掛からない方は対象外ということでご了承願います。 定期通院されていない患者様や新規の患者様の分はありません。 なお、季節性のインフルエンザワクチンは新型インフルエンザには全く効きません!逆もまた然りです。 また、新型インフルエンザに既にかかった方はもうワクチンを接種する必要はありません。
年明けから接種される新型インフルエンザワクチンは大部分が輸入の分となる見通しですが、国産のワクチンと比べ添加物が多いため、アレルギー反応等が起こりやすいとされています。
行政からの指示が二転三転し、ワクチンの入手が遅れる一方、不安を煽り立てるようなマスコミの報道が先行する形で、正直、私たちも戸惑い、振り回されています。 ワクチン実施等、今後私たちが行ない得る手立てについては、当院のホームページや医院入り口の掲示で、そのつどお伝えします。 「先着順」とならざるを得ないことが今後も多いと思いますのでご注目下さい!
◇『症状』は『敵』か『味方』か?: 『症状』の考え方 ◇
仰々しい題ですが、皆さんに「症状」との付き合い方について誌面でお示ししたいと考えていました。 たとえば「咳」について考えてみましょう。 風邪をひいて痰が切れない時や食事中にむせた時に咳込みますが、咳をすることは気管内の痰や食物を外に出そうとする防御反応である訳です。この時、もし咳が出なければ、窒息したり異物が肺の方に行って肺炎を起したりすることになります。 一方、強い咳が長引けば、睡眠を妨げ、体力を奪うこととなります。 そういう時は病気の回復を妨げない範囲で鎮咳剤を処方することになります。 また、肺がんの初期は無症状の事がほとんどで、肺がんが進行して咳が出る頃には既に手後れのことが大半となります。 症状が起こらないことが病気の発見を遅らせることになります。 すなわち、症状が出ることが病気の発見につながる訳です。以上の例から、「症状」は、①身体を守るためにあり、薬などで抑えることが良くないことがある、②過剰な「症状」は害になることがあり、適度に押さえる必要のある場合がある、③病気の存在を知らせるシグナルである、というふうにまとめることができると思います。
別の例を出せば、「発熱」を心配して受診される方は多いのですが、例えば風邪の場合「発熱」も防御反応です。 風邪を起こすウイルスは低温・乾燥の状況で活動性が高まりますが、感染した人体が「発熱」することはウイルスの活動性を弱めようと身体ががんばっている姿なのです。 また、風邪をひけば身体がしんどくなりますが、しんどく感じさせることで休ませようとしている訳です。 発熱してウイルスの力を削ぎ、ゆっくりと休むことで免疫の力をあげ、ウイルスを追い出すために痰や鼻水を出し、咳き込んだりくしゃみをしたりすることで痰や鼻水を出す効率を上げているのです。 従って、「風邪薬」はこれらの身体の働きをかえって妨げている場合があります。 諸症状もつらいですが、身体のけなげな働きであるという理解の下、安易に薬に頼らずに、痰の出やすいようにしっかりと水分を摂り、ゆっくりと休むということが本来は必要なのです。
「痛み」もつらい症状の1つですが、痛むことで無理な動作を避け障害部位を休ませようとする身体の働きという見方もできます。
以上の様に、「症状」が意味するところを見つめていただき、むやみやたらに症状を抑えることが必ずしも適切なことではないということをご理解いただければ幸いです。我々医者も、以上の事を考えて診療しています。(院長)
・ウォーキング中に考えたこと・
秋も深まり、夏場には控えていたウォーキングを再開、副院長と仲良く(?)泉北ニュータウン近郊を休日に散策しています。車で通り慣れた道も改めて歩くと、しゃれた店があることを発見したり、車の入れない小道が思いもよらぬところにつながっていることが分かったりと、いろんな発見があります。 スピードを上げて通り過ぎる日常で、いろんな物を見過ごしていたことに気づかされます。 昔は大阪~東京間は日帰りで往復することなど考えも及ばず、夜行で行くか、出張先で一泊するかでありました。しかしその分、ゆったりと自分の時間を持てたにちがいありません。 新幹線が出来た当初は、仕事を早く済ませて、浮いた時間が出来てさらに余裕をもって過ごせると考えたことでしょうが、実際は世の中の進歩で仕事などの効率化が進んで仕事が詰め込まれ、かえって余裕がなくなった実情となっています。 また、昔は電話も固定電話だけで、連絡もままならぬことで、かえって精神的に解放される時間が長かったと思いますが、今は携帯電話でいつでも連絡が取れ、いつかかるとも知れない電話に緊張し、また絶えま無く入るメールの山とも格闘しなければならない・・・。
こんなことを考えながら、ウォーキングを続けるのでありました。 技術の進歩は必ずしも人間を幸せにするのではないと思うのですが、皆様、如何でしょうか? (院長)
☆今年を振返って:院長の院外活動☆
もう1年が過ぎようとしていますが、年々診療も診療以外の活動も忙しくなり、準備の時間が取られ、大好きな読書の時間があまりとれなくなったことが残念です。 今年はいろんなところで毎月のように、私自身が講師となって講演する機会がほんとに多かった1年でした。
大阪府下の保健所で、パーキンソン病・脊髄小脳変性症等の神経難病の講演会を、患者さんやケアマネージャーさんなどを対象に行なったり、堺の医師の集まりに呼んでいただいて、医師を対象に認知症の講演をさせていただいたり、大阪府保険医協会の地域医療対策部の副部長となっていろんな研究会で司会や講演をしたりと、自分ながらがんばったと思います。日常診療に還元できればと思っています。(院長)