開院3周年を迎えて
 去る10月1日をもって、嶋田クリニックを開院させていただいてから丸3年が経過いたしました。受診していただいた患者さんに私どものクリニックを“かかりつけの医院”として信頼していただけるように、職員一同頑張ってまいりました。「石の上にも3年」という言葉がありますが、なんとか地域に根付いた医療の形態が出来てきたのではないかと自負いたしております。
 
 さて、ご通院いただいている患者の皆様のご意見を伺うため、本年8月に当院についてのアンケート調査を実施させていただきました。ご協力いただいた皆様方には本当に感謝申し上げます。全般に高いご評価をいただいた一方、まだまだ改善しなければならない点が多々あることを実感いたしました。ご指摘いただいた諸点につきましては、職員の間で話し合いを重ね、少しでも改善できるよう努めていきたいと考えております。今後とも、ご通院される中で改善した方がよいとお思いになられたこと、新たにおこなったら良いとお思いになられること等、ご意見がございましたらご提言いただければ幸甚に存じます。
 
  また、当院では訪問診療・訪問看護をすでに実施いたしておりますが、来年4月から介護保険制度が始まるのを期に、在宅医療の分野もさらに充実させていく予定をしております(あとの記事をご参照下さい)。
  これからも皆様の“かかりつけ医院”としてご要望にお応えできるよう、初心を忘れることなく職員一同さらに頑張る所存ですのでどうぞよろしくお願いいたします。 (院長)
 
 
お風呂に入るときの留意点
 秋本番となり、お風呂が恋しい季節を迎えました。「お風呂・温泉は体に良い」と言われますが、間違うと「毒」になりかねないというのをご存じでしょうか?
 
  一般に日本人は熱いお湯を好む傾向にありますが、43度を越えると好ましくないと言われています。熱いお湯に入ると血液がかえって粘っこくなり、血管を詰める病気を起こしやすくことがわかっています。さらに、血管が広がりすぎて血圧を下げすぎて「脳貧血」を起こしやすくなります。
 一般にはぬる目のお湯でゆっくりつかるのが好ましいと考えられています。お風呂上がりには(入浴中に汗をかなりかいて水分が不足していますので)十分に水分をとりましょう。
 なお、急な温度変化を避けることが血圧の急激な変化を予防することになります。特に一番風呂に入る人は、あらかじめ浴槽のふたを開けておいて、浴室の温度を上げておくと、温度変化を少なくすることができます。
  また、食事をしてすぐに入浴するのは避けましょう。食後は血圧が下がっていることが多く、特に飲酒を伴っていると血圧低下がはなはだしくなりますので、食事・飲酒のあとでの入浴は、相当時間がたってからにしましょう。温泉の中での飲酒は禁!
 なお、「風邪の時の入浴の是非」を外来でよく質問されますが、一般に、発熱や強い風邪症状がなければさしつかえないと思います。鼻水、咳等が少々なら、通常どおり入浴し、湯冷めしないように早めに就寝するようにすれば良いと考えます。(院長)
【こころ誌第2号から転載】
 
 
インフルエンザの時期を
  迎えるにあたって

 ここ1~2年、冬の間、インフルエンザが猛威をふるってご老人を中心に重症者・死亡者が多く出たことをご記憶されている方も多いと存じます。特に1月~2月がインフルエンザの流行時期です。インフルエンザウイルスは、目・鼻・のどの粘膜から感染します。流行期には、(1)ウイルスを取り込まないよう、人ごみを避け、手洗い、うがいをこまめに行う、(2)過労をさけ、栄養をしっかりとり、抵抗力をつける、(3)ウイルスは乾燥に強いので、部屋が乾燥しないようにする、等の対策が必要です。
 
  予防の手段の一つにワクチンの接種がありますが、麻疹や日本脳炎等のワクチンと比べて予防効果は不確実といわれております。インフルエンザウイルスはその「型」を目紛しく変化させるためにワクチンの当たり外れがあるのです。かといって、その年の流行するインフルエンザウイルスの「型」がハッキリしてからだと、そのワクチンができるまで数カ月かかるため、その流行期には間に合いません。従って、来る流行期のウイルスの「型」を前もって予想してワクチンが準備されているのです。
 
  もし、インフルエンザワクチンを打つのであれば、流行期の前に打つ必要があり、11月初め~12月末の期間に打たなければあまり意味がありません。
  インフルエンザワクチンについては、 (1)効果が不確実であるが、効果が出れば接種した方がかかっても軽症ですむといわれる。(2)ワクチンの副作用として発熱、頭痛などが生じることがある。時には障害を残すことがある。(3)卵、鶏肉のアレルギーのある人は接種できない。--- 以上の諸点を御了承いただければ、当クリニックでも 行っていますので、御希望の方はお申し込 みください。
 
インフルエンザワクチンの接種を御希望の方へ
 
*保険がききません。全額自己負担となります。
 
*2回接種する必要があります(1~4週 間あけて)
 
*予約が必要です。
 
*接種当日、問診と診察をした上で行いますが、発熱時やご体調の良くない時など の際は中止することがあります。  
 
<費用>        
初診の方 1回目 3500円  2回目 2500円
再診の方 1回目 2500円  2回目 2500円
 
◎詳しくは、当院職員にお尋ね下さい。
 
 
長引く咳(せき)に注意!
 最近、結核の患者がふたたび増加していることをご存知の方も多いでしょう。ことに大阪府は結核の患者数が全国でもずば抜けて多いことが知られています。
 これから風邪のシーズンと重なるため、少々咳が長引いても「風邪か」と割り切ってしまいがちですが、2週間以上続く咳には注意する必要があります。話題の結核だけではなく、肺ガンなどの疑いもでてきます。
 また、アレルギーが原因であることもあります。さらに、ストレス等、心理的な問題が原因となることもあります。特に肺結核であれば、ご家族などふだん接している人たちの間で広がってしまう恐れがあり、家庭、職場、学校、医療機関等での集団感染の報告も最近多くなっています。
 当クリニックでも胸のレントゲン撮影、ツベルクリン反応、血液検査、喀痰検査等を行っておりますので、お心当たりの方はお気軽にご相談下さい。場合により、専門医へのご紹介もいたします。 (院長)