院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
◆当面の休診日のお知らせ◆
当面の休診予定日をお知らせいたします。
お間違えのないようご注意下さい。
*3月19日(金)夜診、4月1日(木)夜診、
4月9日(金)夜診は、休診いたします。
*4月10日(土)、5月1日(土)も都合により
休診いたします。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は必ず電話にてご確認の上、ご来院下さい。
新興ウイルス感染症について
ここ1年ほど、SARS、鯉ヘルペス、鳥インフルエンザと新たなウイルス感染症の話題が尽きませんでした。ウイルスとは、遺伝子とそれを取り巻く鞘の部分だけから成り立つもので、自分自身だけでは移動も増えることもできません。「生物」の最小単位は細胞ですが(細菌、いわゆるバイキンは、まさにそれ自体が1個の細胞です)、ウイルスはその細胞や細菌よりもはるかに小さなもので、「生物」と「物体」との中間的なものです(むしろほとんど「物体」の仲間に入ります)。
生物の細胞に入り込んで、細胞内のエネルギーを使って増殖し、生物から生物へと接触やまき散らしによって伝染していきます。しかしながら、本来、感染する生物種が決まっており、たとえば、鯉ヘルペスウイルスは鯉にしか伝染しません。それだけならば、今回の様な騒動は起こり得なかったでしょう。問題は、ウイルス自体の遺伝子がどんどん変化して、性質を変えていくことにあります(「変異」)。この変化の起こりやすさはウイルスの種類で大変異なりますが、インフルエンザウイルスはまさにこの「変異」を起こしやすく、鳥インフルエンザウイルスが恐れられているのは、人への伝染力を強く持つ様な「変異」を起こす可能性が高いためです。SARSもコロナウイルスが「変異」したものですし、鯉ヘルペスウイルス
(人に対する病原性はありませんが)も「変異」により鯉に対する病原性を高めた新しいウイルスによるものと言われています。
しかし、鳥インフルエンザウイルスについては、伝染した鳥自体やその糞に接触しなければ伝染しにくく、たびたび報じられているように、生で鶏肉や卵を食べたとしてもまず伝染しないと考えられています(インフルエンザウイルスは胃酸に弱い)。ただ、ハトやカラスなどの生きた野鳥と接触しない、飼い鳥と野鳥が接触しないように鳥かごを室外に置かない等の注意が必要でしょう。
一連の新興ウイルス騒動は、感染症に勝利したと慢心した人類への警告と考えます。(院長)
脳卒中を起こさないための血圧管理
最近の研究から・・・
目ざすべき血圧というのは、ここ数年来、どんどん低くなっています。脳卒中を起こす最大の危険要因は高血圧ですが、最近の研究の1つに、無症候性の脳血管障害(症状は無いが、MRIやCT検査で脳血管障害の病巣が偶然見つかるもの)の発生率が、平均値で最高血圧(いわゆる上の血圧)が160以上の患者からは61.5%、最低血圧(いわゆる下の血圧)が90以上の患者では41.6%と高い発生率を示したとする報告があります。すなわち、血圧が普段から高い人ほど、知らぬ間に脳血管障害を起こしている可能性が高いということです。当然、脳血管障害の起こり方によっては強い麻痺などが起こり得ますし、再発を繰り返す中で、痴呆の進行もありえます。昨秋の日本高血圧学会では最高血圧(上の血圧)が135以上、または最低血圧(下の血圧)が80以上を高血圧としています。高血圧は「静かな殺し屋」と言われます。無症状でも、血圧が高いと言われている方は脳血管障害や心臓病などにならない為にも良好な血圧のコントロールを目ざしましょう。詳細は診察時にご相談下さい。(院長)
新スタッフ自己紹介コーナー
看護師 北澤悦子(本年2月入社)
北澤悦子です。宜しくお願い致します。
看護学校を卒業してからしばらく病院にお勤めしていましたが、看護とは違った世界も知りたいと思い、スイミングスクールの指導員をしたり、旅行会社で働いたりと少し変わった経歴を持っています。 「優しさの反対は無関心」、これはマザー・テレサが言った、私の好きな言葉の一つです。この言葉を胸に、いつも気配り、心配りのできるナースを目指して頑張っていきたいです。
副流煙には数倍の発癌物質!!
昨年5月に「健康増進法」が施行され、学校や病院、事務所、飲食店などの場所での受動喫煙の防止措置が求められています。タバコの害は今さら言うまでもありませんが、実は、喫煙者が直接吸い込む主流煙よりも、タバコの先から出る副流煙の方が数倍も発癌物質などの有害物質を含んでいるのです。診療で胸のX線写真をとった際、タバコを吸わないはずの人の写真が、まるでヘビースモーカーのような、とても「きたない」写真になっていることがよくありますが、聞くと家族や職場でタバコをたくさん吸う人がいるとのこと。こういう「被害者」も肺癌などの発生率は群を抜いて多いのです。当の喫煙者は「タバコの害を自分が被っても自分の勝手」と言い訳する人がいますが、周りへの影響を考えるとれっきとした「加害者」なのです。タバコはこの世から撲滅すべきものと考えています。(院長)
再び血圧の話題
家庭で血圧を測りましょう!!
血圧は、皆さんがお考えになっているよりも1日の中で大きく変動しています。たまに診察時に血圧測定をしても、それが普段の血圧を表わしているとは限りません。血圧を家庭で何度も測って平均値を見ることが、高血圧の人が将来脳卒中などの病気にかかる危険性をより正確に予想できます。家庭用の血圧計が市販されていますが、ぜひ上腕で測るタイプのものを選んで下さい。最近の機械は測り方さえ守ればかなり正確なものです。記録して、診察時に見せていただければ大いに役立ちます。
<血圧測定のコツ>
(1)まくりあげた服の袖で腕を圧迫しないように。
巻いた帯の内側に指が1~2本入る位のきつさで巻く。
(2)巻く場所は肘にかからないように。
いすに座って上腕の高さが 心臓の高さ位になるよう、
肘の下にタオルや枕を置いて測るとリラックスできて良い。
(3)3回位測り、平均的なものを採用する。
意地になって測り続けるとかえってだんだん高くなる。
(4)朝は、起床後、排尿してから座り、数分安静にしてから測る。(朝食前に)
(5)夜は寝る前、座って数分間安静にしてから測る。(食事や排尿・排便の直後は血圧が変動しやすい)
☆お役立ちグッズあります!☆
くすりを服用される時、包装からくすりを取り出すのに苦労されたり、半錠に割って服用したい時に割るのに苦労されたりすることがあると思います。
実は、お役に立つ「すぐれもの」があります!!
●プッチン錠:
包装シートから薬を取りやすくします。380円。
●錠剤カッター:
錠剤を簡単に半分に割ることができます。350円。
◎ご希望の方は、受付にお申し出下さい。(院長)
患者さん向けの各種資料について
診察時において、患者の皆さんのご病状に応じた各種資料をお渡しいたしておりますが、各病気ごとの資料を多数取り揃えています。どのような資料がご入用かお申し出いただければお渡しいたしますので、ご遠慮なくお申し出下さい。
(ex.高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症、腰痛、膝痛、肩痛、鼻炎、頭痛、うつ、不眠症、パニック障害、脳卒中)