院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
梅雨の時期の健康管理
この時期、体調がもうひとつと感じられる方が多いのではないでしょうか。実際、気象は私達の体に大きな影響を与えています。
たとえば、天気が下り坂になると頭痛や神経痛、めまいがするという人もおられるでしょう。気温・気圧等の外界の様々な変化が生じても、体の内部が安定しつづけるように対応する能力が本来私達には備わっています。
しかし、天気の移り変わりが激しい時期は気温・湿度・気圧等の変化が急激となり、体の対応がついて行けず、自律神経の乱れが生じやすくなって、様々な症状が引き起こされることとなります。梅雨の時期はまさにこれに相当しますが、「体がだるい」「疲れやすい」と感じたら決して無理しないことです。休息することを体が要求しているのです。無理を押すと、やがて頭痛・めまいといった症状が出現したり、持病の悪化につながったり、体の抵抗力が弱って風邪を引きやすくなったりします。また、運動が体に良いからといって体調を無視して行うことは危険です。運動したあとかえって体の調子が悪いと気付かれた場合は、その運動が体に合っていないと考えるべきで、より軽い運動に変更するかしばらく止めるかして下さい。
さらに、雨の続くときは軽いうつ状態になりやすく、仕事の能率があがらない、目覚めても気持ちがスッキリしない等の自覚症状が出ます。この時期はストレスがたまりやすく、普段以上に気分転換に努めることや過労にならないように時間のけじめをつけることが必要です。
様々な症状がいっこうに良くならない場合や悪化していく場合は薬物治療が必要となることが多いのでご相談下さい。(院長)
食中毒に御用心!
(O-157の教訓を思い出そう!)
堺市を襲ったO-157による大量食中毒から2年経ちましたが、また食中毒に十分留意すべき時期になりました。“のどもと過ぎれば熱さ忘れる”になり勝ちですので、今一度予防のための注意事項をおさらいいたしましょう。
食品購入
*賞味期限の確認
*肉汁や魚は個別にビニールで封入
*生鮮食品は買い物の最後に購入
保存
*食品を直接床に置かない。
*冷蔵庫に詰め込み過ぎない(7割まで)
*冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃を維持
調理
*調理場、食器等を常に清潔に保つ
*冷凍肉の解凍は電子レンジか冷蔵庫で
*加温調理は、75℃以上&1分以上が目安
*包丁やまな板は調理後すぐに洗浄
食事
*食前に手を必ず洗う
*長時間料理を食卓などに放置しない
食後
*残った食品は浅い容器に小分けする
*あやしい食品は思い切って捨てる
*温め直しも75℃以上が目安
※なお、当クリニックではO-157の有無を調べる便検査をしております。診察の上、症状に応じて適宜施行しますが、ご希望の方は院長までお問い合わせ下さい。(院長)
嶋田クリニック 健康教室のご案内
日頃、診察をさせていただく時に、ご病状に応じて日常のご注意点をお話させていただいておりますが、なにぶん限られた診察時間内では決して十分なお話が出来ていないのが実情です。患者さんとしても、もう少しいろいろとお聞きになりたいと思っておられても、待っている人の事を考えると質問することをためらわれている方も多いのではないでしょうか。
そこで、このたび、患者さん向けの『健康教室』を行うことになりました。おおむね3ヶ月に1回程度、栂文化会館の一室をお借りして、毎回テーマを決めてお話をさせていただく予定です。皆さんが広く関心を持っておられると思われることや、ありふれた病気のことをテーマにするつもりですが、また御希望のテーマがあれば院長までお伝え願えれば幸甚に存じます。『健康教室』に御参加される折に個人的な御質問にもできるだけお答えしたいと考えております。
まず、第1回として、動脈硬化をテーマにお話させていただきます。高血圧症、脳卒中、虚血性心臓病等のありふれた生活習慣病は動脈硬化に基づいて起こってくるものが大部分です。動脈硬化の進展を予防するための日常の留意点を分かりやすくお話させていただくつもりです。お誘い合わせの上、多数の御出席をお待ちしております。
第1回 嶋田クリニック 健康教室講座
主題:『動脈硬化の進行をくい止めるために』
◎日時:平成10年7月10日(金)午後1時30分~
午後2時30分
◎場所: 栂文化会館 3階第3講座室
※参加費無料。参加ご希望の方は院長又は受付まで、お申込み下さい。 当クリニックの患者さん以外の御参加も歓迎いたします。